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『アメリカ研究』第 41 号「特集論文」募集のお知らせ
『アメリカ研究』第 41 号(2007 年発行)の特集テーマは「環境」ときまりました。その趣旨は以下のとおりです。
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』(1962 年)以降,世界は変わった。アメリカは 19 世紀中葉よりソロー以来のネイチャーライティングの伝統を育み,自然との共生感覚の回復を目論む環境保護思想や,国立公園制定や環境倫理を樹立してきたが,人類の存続や生態系の危機的状況認識は 1970 年 4 月のアースデイを契機に環境主義へと転換をみた。この本が世界各国語に翻訳されベストセラーとなるなかで,1964 年にレオ・マークスの『楽園と機械文明』が出版されると,70 年代 80 年代には学際化と総合化による諸学問分野の環境を軸とする再編成が進み,それはアメリカ研究の躍進にもつながった。
しかし 2001 年 9 月 11 日以降,アメリカはさらに変わった。京都議定書からの離脱と環境政策の後退,国立公園の保護行政の停滞や,排気ガス規制の緩和,長い期間をかけ国民的コンセンサスとなってきた自然保護の精神の萎縮は,地域の環境格差の増大と都市環境の脆弱化を深刻な形で露呈し,アメリカ的精神そのものの行方を覆っていることも否定できない。<自然と環境>というテーマは,土地,階級,エスニック,ジェンダー・スタディーズ等,多文化主義的アメリカ研究の展開と,どのように切り結ぶことができるか。自然の喪失や終焉の環境的終末のレトリックは,ピルグリム・ファーザーズやコットン・マザーにまで遡るアメリカ固有の宗教的熱狂と,いかなる方途で関係しているのか。<光り輝く西部>は脱神話化され,環境諸科学や環境正義運動によってもその実態が暴かれてきたが,それは軍事政策と大量消費社会と市場のグローバル化の加速によって,今後どのような展開を見るのか。<自然と環境>をめぐって,ローレンス・ビュエルの言う「ポスト・サイレント・スプリング」とポスト・9.11 を生き抜く多方面からの論考を期待する。
「特集」に執筆希望の方は,2006 年 2 月 20 日(月)までに,氏名・所属,論文題目及び構想・資料などの説明(400 字程度)を A4 一枚にまとめ年報編集委員会宛お申し込みください。執筆の依頼については,2006 年 3 月はじめまでに決定し,通知を差し上げる予定です。(原稿については,ホームページ上の『アメリカ研究』執筆要項をご覧ください。)締め切りは,2006 年 9 月 4 日(月)です。
年報編集委員会
2005年12月09日 | 年報編集委員会
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